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ひろしま

今日は何の日か知っていますか? 今日8月6日は、広島の原爆記念日です。


お盆休みを前にしてわざわざ7月の連休に帰省した理由。その一番の大きな理由は、8月10日まで「広島市現代美術館」で開催されている、

「ひろしま Strings of Time  石内都展」を見るためでした。

ひろしま

写真家、石内都さんが、広島の原爆資料館に保存されていた衣類(保存されていたということは、原爆が落ちたその日その時に被害者が着用していた服、ということです)を、独特の手法によって、写真で表現された作品群です。

原爆の悲惨さを知るため、というよりは、その写真集の表紙になった花模様の美しいスカートに単純に心惹かれて、広島まで足を運びました。

展示されていた作品は、意外にもとても美しいものでした。

特殊なライトテーブルで照らされた、木綿や絹の光に透ける繊維。鮮やかな花模様。赤い果実のような胡桃釦。着物を仕立て直して作られた、薔薇模様の防空頭巾。丁寧に何度も継ぎあてや繕いをしてあることから、一枚のお洋服を大切に着ていたことがうかがい知れます。

あえて、裂けたり破れたりしたようなものより、特に女性が着ていたもの、女性の肌に近いものを選んで撮ったという石内都さんの解説文のとおり、それだけを見ると、原爆の悲惨さとは無縁で、むしろ、当時の丁寧な衣服生活が浮かび上がるような作品展でした。


だからこそ、胸に迫ります。

Photo


サクちゃんも一緒に行きました。

最後出るとき、サクちゃんに聞いてみました。

私:「どう思った?」

サクちゃん:「お洋服、破れとった」


私:「・・・そっか」


私は、サクちゃんにこのお洋服を着ていた人がどうなったのか、うまく説明することができませんでした。
原爆の悲惨な写真を見せるより、ある意味とても残酷な気がしたからです。



でも、教えたほうがいいのかしら。どうなんだろう。

なんて思いながら、同時開催されていた「DOME展」も見ることに。

これは原爆ドームをモチーフとして、数人の若手の現代美術作家たちが表現をした展覧会でした。

その中の作品の一つに、原爆ドームをかたどった、黄色いジャングルジムがありました。

ジャングルジムを見て駆け出すサクちゃん!

ちょっと待ったあ!これは作品だ!

止めようとしたら、係員の人が「靴を脱いで上がるのはいいですよ。ただし、遊具としての安全性を考えて作られているわけではないので注意してください」とおっしゃいました。

早速ジャングルジム(ドーム)に入るサクちゃん。

私:「サクちゃん、ドームの下に入って上を見上げてみて」

サクちゃん:  「太陽みたい!」


・・・なんだか、私、この言葉に感動してしまって。
原爆ドームを下から見上げたら、太陽みたいなんだ・・・・。

じ~ん・・・。

なんとなく、それで、ああ、サクちゃんと一緒に来てよかったなあと思ったのでした。

(ちなみに、サクちゃんは本物の原爆ドームは、もう見たことがあります。)
→「上空580メートルへ薔薇を。」



後で、買ってきた写真集をぱらぱら眺めるサクちゃん。
サクちゃん:「これみんな爆弾でやぶれたん?」

あれっ?サクちゃん、知ってるん?
どうやらお父さんから聞いていたようでした。

サクちゃん:「お洋服、かわいそう。」


そうだね。
でも・・・、
“お洋服”ってことは、あんまりリアルには聞いていないんだね。
それはそれで、今はいいね。


こどもに伝えること、すごく難しいけど、ゆっくりゆっくり伝えていこうと思います。

写真集のお洋服を見て、「昔の人はどんな暮らしだったのかな」「着物を仕立てたんだね」「大切に着ていたんだね」

そんな話しができたらいいなと思います。


昔の人の暮らしや他人の生活に思いをめぐらせて、他人のことや他人の痛みを想像できるような人に育ちますように。

そして・・・。

そんなささやかな、ひとびとの日常のくらしを、一瞬にして奪い去るのが戦争だということも、ゆっくりと子どもたちに伝えていけたらいいと思っています。



今日、広島は、63回目の原爆記念日を迎えます。











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コメント

ここ信州でも黙祷のサイレンがなりました。
毎年、思うのですが63年前もこんな暑い日だったのかなと。
いつもと変わらない毎日に感謝しなくちゃいけないですね。
 
娘を連れて、広島にはまだ行ったことがないので、必ずつれて行ってあげたい場所です。
以前のりんごさんの記事を読んでから、娘とにさりげなく飾られた花を見れたらなぁと密かな夢を持っています。
 
そう!話はそれるのですが、最近、「西の魔女が死んだ」という本を読んだんです。
その本に出てくる感受性豊かな主役の女の子とおばあちゃんがサクちゃんとサヨコおばあちゃんに私の中では重なってしまってcatfaceとっても素敵な本でした♪

投稿: おかん | 2008年8月 8日 (金) 12時13分

,りんごさん、こんばんわ。広島の原爆ドーム、まだ行ったことがありません。原爆の特集を見て、主人に行ったことがあるか聞いた時「まだ行ったことはないけど、日本人として必ず行きたい」と言っていました。私も同じ気持ちでした。「上空580メートルへ薔薇を」を今更ながら読みました。「安らかにお休みください。あやまちは二度とくりかえしません」すごく胸に響きました。本当に、これから戦争を知らない私たちが、戦争の悲惨さえを伝える努力をしなくてはいけないと強く思いました。私たちは実際に被災した方々のお話を聞くことができたけれど、子供たちにそれを伝えるのは私たちですよね。経験したみなさんの話をしっかり受け止めなければと思いました。

投稿: ゆうたい | 2008年8月 9日 (土) 22時22分

おかんさま、

そういってもらえて嬉しいです。
広島、いつか機会があればぜひ・・・。
(この美術館の近くに美味しいお好み焼きやさんがあるので行かれる際にはぜひ!)

「西の魔女が死んだ」読んでみます!さっそくアマゾンで注文しましたwink


ゆうたいさま、

ご主人の言葉がなんだか広島出身のわたしにとってはすごくうれしかったです。
こどもに伝えるの、難しいけど、いい伝えていきたいですよね。

投稿: りんご | 2008年8月12日 (火) 23時54分

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